世界一高い首都、世界で最も古い書物
世界で最も標高が高い首都『ラパス』
ボリビアの首都ラパス(La Paz)〔憲法上の首都はスクレ、ラパスは事実上の行政首都といわれる〕は、ボリビアの中央部に位置しており、アンデス山脈の一部に広がっています。
海抜約3,650メートルに位置し、世界で最も標高が高い首都です。
※アンデス山脈3dマップ
富士山が3776メートルなので、ずっと富士山の頂上で生活している感じになります…
このぐらいの標高になりますと空気が薄くなるため、それに伴い酸素も薄くなり、一般的に標高0メートの3分の2ぐらいの酸素となってしまいます。
そのため市内にはテレフェリコ(ケーブルカー)が整備され、標高の高い地域を移動する効果的な手段となっています。
【標高が高い場所で酸素が薄い理由】
それは、大気の気圧が高度とともに減少するためです。大気は地球を包み込むように存在しています。
地表から上方向に向かうと気圧が減少し、気圧が減少すると同じ体積の空気中に含まれる酸素分子の数も減り、結果的に酸素濃度が低くなります。
ボリビアのラパス(La Paz)は1548年にスペインによって創設され、銀鉱山の周辺地域として発展したため、その植民地時代には銀の産出と商業によって栄えました。
そしてボリビアがスペインからの独立を宣言したのは1825年で、これによりラパスもボリビアの首都となり、その後もボリビアの商業や政治の中心地として成長しました。
【植民地時代】
15世紀から19世紀にかけて、ヨーロッパ諸国がアフリカ、アメリカ、アジアなど世界中の地域を支配し、植民地を建設・統治した時代を指します。
主要なヨーロッパの植民地主義国にはスペイン、ポルトガル、イギリス、フランス、オランダなどがあります。
【植民地(Colony)】
植民地とは、ある国または地域が別の国や地域によって支配され、その経済と政治が外部の支配者によって管理される地域を指します。
植民地はしばしば経済的な利益や資源の確保、宗教的、文化的な影響力の拡大などを目的としました。植民地化は広範で多くの国や地域で行われたのですが、第二次世界大戦後、多くの国々が独立を果たし植民地時代は終焉を迎えました。
世界で最も古い書物の1つ『シュメールの粘土板』
シュメールの粘土板は、紀元前4千年紀から紀元前1千年紀にかけてのメソポタミア地域で使われた、粘土を主成分とする板で書かれた古代の文書であり世界で最も古い書物の一つです。
シュメールの粘土板は主に楔形文字(くさびがたもじ)が用いられました。
くさび状の印を用いて湿った粘土板に刻む楔形文字はシュメール人が発明したとされ、これらの粘土板には楔形文字で記されたシュメール語(Sumerian)やアッカド語(Akkadian)〔古代メソポタミアで使用された言語〕により刻まれ、メソポタミア文明で広く使用されました。
そして、これらの粘土板にはシュメール文明の神話や日常生活に関する情報が刻まれています。
【シュメール人】
メソポタミア地域において世界で初めて都市国家を築いたとされる人々。
ティグリス川とユーフラテス川の豊かな土壌を利用して農業を営み、灌漑技術(かんがいぎじゅつ)〔水を作物に供給するために土地に水を供給する方法やシステム〕を発展させました。それにより穀物や作物の生産が向上し都市文明の発展に寄与しました。
【メソポタミア文明】
人類史上初めて都市文明が栄えた地域であり、主にティグリス川とユーフラテス川の流域に位置していました。この文明はおおよそ紀元前3500年から紀元前500年まで続き、現代のイラク、シリア、トルコ、イランなどの広い範囲にまたがっていました。
石造りの伝統的な家屋 トルコ『マルディン』
マルディン(Mardin)はトルコの南東部に位置しており、メソポタミア地域〔チグリス川とユーフラテス川の間の地域〕にあります。
シリアとの国境付近ということもあり歴史的な交易ルートの要所にありました。
※メソポタミアは『川に挟まれた土地』という意味があります。
マルディンは古代から存在しているのですが、様々な文化や宗教の影響を受けます。
アッシリア帝国やバビロニア、ペルシャ帝国、アラブ・イスラム帝国、ビザンティン帝国、オスマン帝国など、多くの帝国がこの地域を支配してきました。
そのため宗教も多様で、イスラム教、キリスト教(特にシリア正教やアッシリア教会)、ユダヤ教が共存しています。このような多様性が歴史的に形成され、都市の文化や建築などに影響を与えました。
マルディンでは、特に市内の丘陵地帯に建てられたアルトゥク様式の建築からなる石造りの伝統的な家屋が特徴的です。この地域には、多くの教会うあモスク、修道院、城壁などがあります。
これらの建造物はマルディンの歴史と文化を象徴しており、観光客にとっても興味深い場所となっています。