【世界の面白い『雑学』⑤】珍しいピラミッド、ヨーロッパ最大の湖

【 世界の面白い雑学 】
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メロエのピラミッド、世界有数の鉱山

スーダンの『ピラミッド』


ピラミッドはエジプトだけでなく、スーダンにも多く存在します。メロエ〔クシュ王国後期の首都〕のピラミッドといわれ、古代のクシュ王国※によって建造されました。クシュ王国はエジプトと隣接する地域に位置しており、紀元前8世紀から紀元前4世紀ごろまで存在していました。スーダンのピラミッドはエジプトのものよりも小さく、あまり知られていません。

クシュ王国

古代に存在したヌビア地方〔現在のスーダン辺りの地域〕で栄えた王国で、最古のアフリカ黒人王国として知られています。エジプトとの交流もあり、エジプトの支配下にあったり、時には独立したりしていました。クシュ王国はピラミッドや寺院などの建築物や独自の文化と宗教を持っていました。


メロエのピラミッドは、エジプトのピラミッドとは少し異なる形状をしています。通常、エジプトのピラミッドよりメロエのピラミッドは急な角度細長い形状をしています。それは、建築様式や文化の違いによるものと考えられています。


これらのピラミッドは、クシュ王国の王や王族の墓として建設されました。ピラミッドの内部には、王の埋葬室や財宝などが置かれ、ピラミッドの周囲には祭壇や礼拝堂〔H形状のところが礼拝堂〕などが存在します。


エジプトのピラミッドに似ている珍しい建築と歴史的な重要性から、今日でも観光客や研究者の関心を集めており、古代クシュ王国の栄光の証として2011年にスーダンの世界文化遺産の一つとして登録されています。



ヨーロッパ最大の湖『ラドガ湖』


ラドガ湖は、ヨーロッパ最大の湖(淡水湖)であり、面積は約17,700平方キロメートルになります。ロシア北西部のサンクトペテルブルグ近くに位置しており、レニングラード州とカレリア共和国〔ロシア連邦内の共和国の一つ〕にまたがっています。

湖岸には森林や湿地帯が広がり豊かな生態系が育まれており、湖の周辺には古代からの歴史的遺産や文化的な建造物が点在しています。


そして、第二次世界大戦中にはレニングラード包囲戦※〔ナチス・ドイツとその同盟国がレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)を包囲し市民を孤立させ100万人近い餓死が出た戦い〕の際に物資補給の要所となった場所でもあります。

レニングラード包囲戦とは?

第二次世界大戦中の1941年9月から1944年1月までの間、ナチス・ドイツ軍によってソ連のレニングラード(現在のサンクトペテルブルク)が包囲された戦いです。包囲下にあるレニングラードでは市民は飢餓と寒さに苦しみ、百万人近くの人が犠牲となりました。

道路や鉄道が断絶され、食料や物資の供給が途絶えてしまい真冬の寒さに耐えることができず多くの人々が凍死しました。しかし、レニングラード市民とソビエト連邦軍は包囲に抵抗し続け、湖上(ラドガ湖)や空路を通じた物資の輸送が行われました。包囲は1944年1月に解かれましたが、多くの犠牲者を出した第二次世界大戦中における悲惨な戦いの一つとして知られています。



世界有数の鉱山『キルナ鉱山』


キルナ鉱山は、スウェーデンのキルナ地方に位置する世界でも有数の鉱山です。その歴史は古く17世紀には鉱山が発見され、19世紀に規模が急速に拡大し世界最大の鉄鉱石の産出地として知られるようになります。


19世紀後半には鉄鉱石の需要に応えるため鉄道が建設され、鉱石の輸送が活発化します。この時期には、鉱山周辺に鉄鉱石を処理するための工場や住宅なども建設され、鉱山労働者のための生活基盤が整備されました。


鉱山の深さは約1,000メートル以上にも達し、地下には広大な鉱脈が広がっているのですが、その生産量はヨーロッパの鉄鉱石の約9割近くを占めるといわれます。


実は、キルナ鉱山内ではツアーも開催されており、地下坑道(地下通路)や採掘施設を見学することができます。また、周辺地域には歴史的な建造物や博物館があり、鉱山の歴史や地域の文化に触れることもできます。

キルナ鉱山は、鉄鉱石だけでなく観光地としても人気があり、世界中の訪問者にとって魅力的な場所となっています。