【植物の面白い『雑学』①】死肉のような悪臭、世界で一番大きい木と花

【『植物』の面白い雑学 】
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植物の面白い生態 大きい花、大きい樹木

死肉のような臭い『ショクダイオオコンニャク』


ショクダイオオコンニャク〔学名:アモルフォファルス(Amorphophallus)〕は、主に東南アジアのインドネシアにあるスマトラ島などの熱帯地域に自生し、巨大な花を咲かせるサトイモ科コンニャク属の希少植物です。死肉のような悪臭を放つ特異な植物でもあります。

花の直径は1メートル以上になり、高さも2〜3メートルに及ぶことがあります。特徴的な点は、開花時に発する強烈な悪臭です。その臭いは昆虫を引き寄せ、受粉を助ける生態的な戦略なのですが、異臭は人間にとっては極めて不快で、しばしば『死体花(Corpse Flower)』とも呼ばれています。

一般的には短くても数年に一度、長いと数十年に一度しか開花しないとされているのですが、一旦開花されると、その姿と臭いとで大きな注目を浴びます。そして2日ほどで枯れてしまいます。

死体花(Corpse Flower)は、その異様な特徴から、植物学者や植物愛好家などにとって注目の対象となっています。



世界で一番大きい木『シャーマン将軍の木』


世界最大級の木として有名なのは、アメリカ合衆国カリフォルニア州にある『シャーマン将軍の木』(General Sherman Tree)〔アメリカで有名な軍人の名前に由来〕になります。この木はセコイアの一種であるセコイアデンドロンセコイアに属しています。


木の体積は約1,487立方メートル〔世界一の体積〕に達し、木の高さは約84メートル幹の直径は約11メートル重さ約1,256トンで現在も成長中のようです。

そして、推定される樹齢は約2,200〜2,700年以上〔日本列島でいう縄文時代の終わり頃〕で非常に古い木とされています。

セコイアという種類は大きな樹木で知られていますが、その中でもシャーマン将軍の木は特に巨大な木で知られ、アメリカ合衆国の特定の地域内にあたるセコイア国立公園にあり、観光地としても有名な場所となっています。



シャーマン将軍の木より高い『世界一高い木』

現在ではシャーマン将軍の木より高い木は多く見つかっているのですが、その中でも世界一高い木と言われるのが『ハイペリオン(Hyperion)』と名前がつけられた木になります。セコイアの一種であるコーストレッドウッド(Coast Redwood)の木で、2006年にアメリカ合衆国カリフォルニア州のレッドウッド国立公園〔世界遺産〕で発見されました。


高さは約115.9メートルで、幹の直径は約4.8メートル樹齢は約600年以上になり、高さは自由の女神〔台座を含み約93m〕よりも高くなります。




世界最大の花『ラフレシア』


ラフレシア(Rafflesia)は、世界最大の花として知られる東南アジアのマレーシアカリマンタン島(ボルネオ島)などの熱帯雨林地域に分布する珍しい花です。直径1メートル以上に達する巨大な単生花〔一つの茎から一つの花が咲く植物〕になり圧倒的な存在感を放ちます。


寄生植物の一種であり、ラフレシアのほとんどの部分は地下にあります。そして寄生するツタ科植物(ブドウ科)に根を伸ばし、その植物の栄養分を利用して花を咲かせます。そのため、見た目では食中植物と勘違いされやすいですが昆虫などを捕らえる能力はありません。

花は特徴的な複雑な模様をした大きな花びらで覆われ、中央には穴があるのですが、そこから特有の腐肉や糞のような匂い世界一臭い花ともいわれる〕を放ち、その臭いに寄ってきたハエによって受粉します。開花期間はとても短く数日、長くて一週間しか咲かないことが一般的です。


しかし、ラフレシアは種類も多く大きさも様々なため、大きな花を見るのはなかなか難しく、野生のものだとキナバル自然公園〔世界遺産〕など国の自然保護区や、限られた場所のみで観察できることがあります。