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【嘘みたいな本当の話の雑学⑧】メキシコ「死者の日」亡き人との再会

【 嘘みたいな本当の話 】

世界の珍しい文化




「死者の日」は、メキシコを象徴する独特で心温まる伝統的な行事です。


この祭りはメキシコや一部の中南米諸国で、毎年11月1日と2日に行われるのですが、亡くなった人々の魂を迎え入れ、再び共に過ごす時間を祝うものです。



多くの文化では死は悲しみや別れを意味しますが、メキシコの「死者の日」では、死を人生の一部と捉え、亡くなった人々を思い出しながら感謝し、楽しくお祝いするお祭りです。


どんな風に祝うの?



家族や友人たちは、自宅や墓地などで「オフレンダ(祭壇)」を作り、亡くなった大切な人々の写真や好きだった食べ物、マリーゴールドの花、キャンドル、カラフルな紙切り細工などを捧げます。


これらの飾り物は、死者が家族のもとに戻ってくる手助けをすると信じられており、メキシコでは死者は死後も家族の一員として生活に戻ってくると考えられています。


そのため、オフレンダは思い出で満たされ、まるで亡き人がその場にいるかのような温かい雰囲気があります。

「死者の日」で用いられる主なアイテムや催し

「カラベラ」(骸骨の飾り)

「死者の日」ではカラベラ(ガイコツ)が至る所に登場します。これらの骸骨は決して怖いものではなく、むしろユーモアや愛情に満ちています。

例えば、カラベラはカラフルに装飾されたり、笑顔で踊っている姿などもあったります。

それは、死を恐れるのではなく、むしろ受け入れ、死後も大切な人々と共に楽しく過ごせるというポジティブな考え方を表しています。

「パン・デ・ムエルト」(死者のパン)

パン・デ・ムエルト(死者のパン)という特別なパンも、死者の日の象徴的な食べ物です。

ふんわりとした甘いパンでオレンジの風味があることが一般的なのですが、上には骨の形を模した装飾がされています。

死者がこの世に戻ってくる際の歓迎の意味を持っており、家族でこのパンを食べながら、亡くなった人々を思い出すひとときが過ごされます。

マリーゴールドの花

マリーゴールドの花〔シンボルカラーはオレンジと黄色〕は、死者の日に欠かせない花で、墓地や祭壇で使われます。そして、この花は死者の霊を導くとされています。

パペルピカド(切り抜かれた紙)


「パペルピカド」は、スペイン語で「切り抜かれた紙」を意味します。

パペルピカドが風に揺れることで、死者の霊が祭壇に近づくことを表現していると考えられています。

死者の日を祝うパレード


死者の日を祝う中心地であるメキシコシティでは、華やかなパレードが開催されます。

街はカラフルな衣装やガイコツのメイクを施した人々で賑わい、音楽とダンスが響き渡ります。


これらのイベントは、死者を迎え入れ、共に過ごすという文化の楽しさを体感させてくれるでしょう!

「死者の日」の起源: 死に対する独特な視点



「死者の日」の起源は、メソアメリカの古代文明にさかのぼります。


アステカやマヤなどの先住民文化では、死者を敬う儀式が行われ、死は新たな旅の一環と考えられていました。



それから時が経つにつれ、スペイン人の征服後にカトリック教会の「万聖節(11月1日)」や「諸聖人の日(11月1日~2日)」と融合し、現在の「死者の日」の姿が作り上げられました。



そして、先住民の死生観とキリスト教の考え方が共存し、現在のメキシコ全土で祝われる伝統行事となったのです。

「メソアメリカ」


メソアメリカは、古代文明が栄えた地域で、現在のメキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、エルサルバドルなどがそこに含まれます。


この地域は、マヤ、アステカ、オルメカなどの文明が発展し、豊かな文化、建築、天文学、農業技術などを持っていました。


16世紀のスペインによる植民地化は、メソアメリカの文化に大きな変化をもたらしましたが、その影響は今日のメキシコや中央アメリカの文化にも色濃く残っています。

最後に



近年、「死者の日」の文化は、ディズニー映画『リメンバー・ミー』を通じて国際的に注目を集めました。


この映画は死者の日を背景に、家族や記憶の大切さを描かれているのですが、多くの人々にメキシコ文化への理解を深めるきっかけになったと言われています。



メキシコの「死者の日」に見られる死生観は、死を恐れず、むしろ人生の自然な一部として受け入れる考え方に基づいています。


そして、ガイコツを楽しげに描き、死者と共に笑い、祝い、追憶するこの儀式は、死後も家族とのつながりを大切にするメキシコ文化の象徴ともなっています。



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