人類最初の都市文明メソポタミア:都市誕生の歴史と仕組みを読む

【 世界の面白い雑学 】

世界で最も古い書物の1つ『シュメールの粘土板』




シュメールの粘土板』は、紀元前4千年紀から紀元前1千年紀にかけてのメソポタミア地域で使われた、粘土を主成分とする板で書かれた古代の文書であり世界で最も古い書物の一つです。

【メソポタミア文明】


人類史上初めて都市文明が栄えた地域。主にティグリス川ユーフラテス川の流域に位置していました。

この文明はおおよそ紀元前3500年から紀元前500年まで続き、現代のイラクシリアトルコイランなどの広い範囲にまたがっていました。


シュメールの粘土板は主に楔形文字(くさびがたもじ)が用いられました。



くさび状の印を用いて湿った粘土板に刻む楔形文字は、シュメール人が発明したとされ、これらの粘土板には楔形文字で記されたシュメール語(Sumerian)やアッカド語(Akkadian)〔古代メソポタミアで使用された言語〕により刻まれ、メソポタミア文明で広く使用されました。

そして、これらの粘土板にはシュメール文明の神話や日常生活に関する情報が刻まれています。

【シュメール人】


メソポタミア地域において世界で初めて都市国家を築いたとされる人々

ティグリス川ユーフラテス川の豊かな土壌を利用して農業を営み、灌漑技術(かんがいぎじゅつ)〔水を作物に供給するために土地に水を供給する方法やシステム〕を発展させました。それにより穀物や作物の生産が向上し都市文明の発展に寄与しました。

石造りの伝統的な家屋 トルコ『マルディン』



マルディン(Mardin)はトルコの南東部に位置しており、メソポタミア地域〔チグリス川とユーフラテス川の間の地域〕にあります。



シリアとの国境付近ということもあり歴史的な交易ルートの要所にありました。

※メソポタミアには『川に挟まれた土地』という意味があります。



そして、マルディンは様々な文化や宗教の影響を受けている場所でもあります。

支配してきた主な帝国とその特徴


オスマン帝国(13世紀頃〜)
⇒ トルコ系の王朝。中東からバルカン半島まで広大な領土を持つ。

アッシリア帝国(紀元前24世紀頃〜)
⇒ メソポタミア北部から興った古代軍事帝国。中東全域を支配。

バビロニア(紀元前18世紀頃〜)
⇒ 「ハンムラビ法典」で有名。学問や天文学が栄えた文明国家。

ペルシャ帝国(紀元前6世紀頃〜)
⇒ 広大な領土を支配し、道路や通貨など統治制度が整備された。

アラブ・イスラム帝国(7世紀頃〜)
⇒ イスラム教の広まりと共に中東を支配。アラビア語とイスラム文化が定着。

東ローマ帝国(ビザンティン帝国/4世紀頃〜)
⇒ ローマ帝国の東半分を継承。キリスト教文化とギリシャ文化が混ざる。


そのため宗教も多様で、イスラム教キリスト教(特にシリア正教やアッシリア教会)、ユダヤ教が共存しています。このような多様性が歴史的に形成され、都市の文化や建築などに影響を与えました。

マルディンでは特に市内の丘陵地帯に建てられたアルトゥク様式の建築からなる石造りの伝統的な家屋が特徴的で、この地域には多くの教会やモスク、修道院、城壁などがあります。


これらの建造物はマルディンの歴史と文化を象徴しており、観光客にとっても興味深い場所となっています。


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