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【『生物』の雑学④】マンタの世界:優雅な海の巨人たち

【『生物』の雑学】

マンタの面白い生態


今回は海の大きなエンジェル、「マンタオニイトマキエイ)」についてお話しします。


マンタはその優雅な姿と大きな翼で知られている海洋生物です。


それでは、いっしょにマンタの秘密を探っていきましょう!

マンタはエイの一種



マンタは「エイ」の仲間なのですが、正式には「オニイトマキエイ」と呼ばれます。※近年になりマンタはナンヨウマンタと2種類に分類されました。


その名前からわかるように、マンタはエイの一種で、その大きな翼のようなヒレが特徴です。



マンタ(オニイトマキエイ)は海洋の中で最も大きなエイで、翼を広げたときの幅は8メートルにも達することがあります。

マンタの種類

オニイトマキエイ(Manta birostris)

  • 大きさ
    最大で7メートル以上の翼幅に達する。
  • 生息地
    世界中の熱帯および亜熱帯の海域に広く分布しています。特に外洋に生息しており、移動範囲が広い。
  • 特徴
    口の周りの黒い部分が多いなど。

ナンヨウマンタ(Manta alfredi)

  • 大きさ
    最大で5メートルの翼幅に達する。オニイトマキエイに比べ小さい。
  • 生息地
    比較的浅い海域やサンゴ礁周辺に生息し、特定の地域に定着することが多い。
  • 特徴
    口の周りの黒い部分が、オニイトマキエイに比べて白かったり色が薄いなど。

以前は合わせてオニイトマキエイと呼ばれていたのですが、近年になりこの2つに分類されました。


海のエンジェル


マンタの泳ぎ方は本当に優雅で、美しいことで知られています。


大きなヒレをゆっくりと動かしながら泳ぐのですが、この動きはまるで空を飛んでいるように見えるため「海のエンジェル」とか、この大きい体格から「海の巨人」とも呼ばれたりするそうです。



そして、この滑らかな動きは、多くのダイバーを魅了しています。


マンタの食事


マンタの食事はちょっと変わっており、濾過摂食(ろかせっしょく)で餌を取るタイプになります。


大きな口を開けて泳ぎながら海水を口に取り込み、エラにある細かい毛のような構造を使ってプランクトンやその他の微小な食物を捕まえ、不要な海水はエラの穴から排出します。


この方法で一日に数百リットルもの海水を濾過し、必要な栄養を摂取しています。



マンタは社交的な生き物


マンタはとても社交的な生き物で、群れを作って一緒に泳いだり、他の魚や海洋生物と一緒にいることも多くあります。


また、「クリーニングステーション」と呼ばれる特定の場所が存在するのですが、そこに行ってマンタは小さな魚に体を掃除してもらったりもしています。



小さな魚たちはマンタの体に付着した寄生虫や死んだ皮膚を食べるのですが、マンタはそのおかげで清潔を保つことができ、この共生関係は海洋生態系の一部として非常に重要となっています。


マンタの高い知能



マンタは知能が高く好奇心旺盛です。研究者たちはマンタに自己認識能力を持っていると考えています。


鏡に映った自分の姿を認識できる動物は高い知能を持っているとされているのですが、そのミラーテスト(自己認識テスト)という実験もマンタは合格しており、自分の映像を見て興味を示す行動が観察されました。


さらに、マンタは問題解決能力も高いとされています。


例えば、新しい環境に適応するために学習する能力があり、餌を探すための効率的な方法を見つけることができたり、環境の変化に対して柔軟に対応することができるとも言われています。


マンタの繁殖


マンタの繁殖も驚きの一つです。卵胎生(らんたいせい)という方式で子供を産むのですが、卵が母親の体内で孵化(ふか)して、ある程度成長してから産むというものになります。


そのため、マンタの赤ちゃんは生まれた時からかなりの大きさで、すでに海中を泳ぐ準備ができています。


マンタの長距離移動


マンタは長距離を移動することでも知られています。


食べ物や繁殖場所を求めて数百キロも旅をするのです。この移動はマンタの生活においてとても重要と言われるのですが、そのルートや目的地はまだ解明されていない部分もあります。


終わりに



しかし、残念ながらマンタは絶滅の危機に瀕しています。それは生息地の破壊や、プランクトンの減少、そして漁業の影響が原因です。


特に、マンタの鰓(えら)は一部の地域で薬用とされ、高値で取引されるため、乱獲の対象となっています。そのため、マンタを保護するための取り組みが現在世界中で行われています。



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