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【嘘みたいな本当の話の『雑学』④】南極大陸の「血の滝」

【 嘘みたいな本当の話 】

南極大陸の不思議な赤い液体


南極大陸と言えば、広大な氷原と極寒の地を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、この遠くの冷たい大地にも、見た目が奇妙で不思議な現象が存在します。


その名も「血の滝」。


この不気味な名を持つ滝は、一体どのようにしてできたのでしょうか…

血の滝とは?



南極のテイラー氷河にある「血の滝」は、その名の通り、赤い液体が流れ出す滝です。


この赤い色は血を連想させるため、「血の滝」と呼ばれるようになりました。



初めて見る人々は、その異様な光景に驚かされると言われます。


血の滝の正体



1911年、オーストラリアの地質学者、グリフィス・テイラーがこの奇妙な滝を発見しました。当初は、この赤い色が赤い藻類によって引き起こされていると考えられていました。


しかし、後の研究により原因が判明します。


「血の滝」の赤い色の正体は、鉄分を多く含んだ塩水だったのです。



テイラー氷河の下には、約200万年前から存在する塩水湖があり、その湖の水が氷河の割れ目を通って滝として流れ出しているのですが、この塩水の鉄分が空気中の酸素と反応して酸化鉄(サビ)となり、赤く見えていたのです。


なぜ塩水が存在する?


それは、数百万年この地域は海だったとされ、やがて氷河によって覆われるようになり、海水が閉じ込められたと考えられています。


その後、氷河の動きや地形の変化によって、海水は孤立し、独自の環境が形成されました。



更に、この塩水湖には非常に過酷な環境でも生き残る微生物が存在しており、これらの微生物が塩水の化学反応を助けているとされています。


最後に



この「血の滝」現象は、地球の他の場所ではほとんど見られない特殊な環境で発生していることもあり、科学者たちの好奇心をくすぐる存在となっています。


そして塩水の中には、極端な条件下でも生存できる微生物が存在していることもあり、これらの微生物の研究は、他の惑星での生命の可能性を探る上で重要な手がかりとなる可能性があるとも言われています。