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【生活の雑学⑥】1月20日がアメリカ新大統領の就任日である理由

【 生活の雑学 】

1月の出来事

アメリカ合衆国の大統領就任式




アメリカ合衆国では1月20日が重要な日として知られています。



この日は新たに選ばれた大統領が正式に就任する日と定められ、アメリカの政治にとって大きな意味を持つ日となっているのです。



それでは、なぜ1月20日が選ばれているのでしょうか…?



その背景にはアメリカ合衆国憲法第20条が関係しています。


アメリカ合衆国憲法第20条の背景

〔最高裁長官に対して宣誓を行うジョージ・H・W・ブッシュ(1989年)〕



アメリカ合衆国憲法第20条、通称「レームダック(Lame Duck)」条項は、大統領選挙後の空白期間を短縮し、円滑な政権移行を実現するために制定されました。


この条項が成立する以前は大統領の任期は3月4日に始まっていましたが、1933年の憲法修正により、1月20日が新しい大統領の就任日と定められます。

〔アメリカ合衆国憲法修正第20条1ページ〕

この変更により、選挙結果が確定してから新大統領が正式に就任するまでの期間が短縮され、政府の移行がよりスムーズになったのです。


さらに条項には大統領の任期は1月20日正午に始まると明記されており、これに基づき前年の11月に選挙で選出された新大統領が翌年1月20日に正式に就任します。



そしてこの日、新大統領は国民の前で就任宣誓を行い、4年間の任期を正式にスタートさせるのです。






そのため、この1月20日は、アメリカ合衆国にとって重要な国家的イベントとなります。



宣誓式は毎回ワシントンD.C.の「連邦議会議事堂前」で執り行われ、その模様はテレビ中継を通じて世界中に届けられるのです。


アメリカ合衆国大統領就任宣誓とは?

〔2009年バラク・オバマ大統領就任式〕


新しく選ばれた大統領が就任式で憲法を守り、大統領の職務を全うすることを国民の前で誓う儀式です。


右手を挙げ、左手を聖書に置いて「私は誠実に大統領の職務を遂行し、憲法を守ることを誓います」と宣誓します。


大統領就任演説・パレード


就任式には国内外の多くの要人が招待され、政治家、著名人、そして一般市民が集まり、この特別な瞬間を見守ります。



式典に続いて行われるのが、大統領就任演説です。

〔2005年、ジョージ・W・ブッシュの就任演説〕



これは新大統領が国民に向けて自らの政策や抱負を語る、就任式のハイライトとも言える場です。

〔1977年、パレードで初めて徒歩移動をしたジミー・カーター夫妻〕



その後、新大統領は沿道の人々に挨拶を送りながらパレードを進みます。



この「就任パレード」には軍楽隊やさまざまな文化団体が参加し、アメリカの多様性と一体感を表す華やかなイベントとなります。



このように、大統領就任式はアメリカの民主主義の伝統を体現する、国民にとって特別な一日となっています。


2025年の大統領就任式は40年ぶりに屋内



ちなみに…



今回の2025年ドナルド・トランプ大統領就任式はというと、




あまりの寒さのため、40年ぶりに合衆国議会議事堂のロタンダ(円形の広間)で行われ、パレードも中止となりました…




そして、40年前に屋内で行った大統領はというとこの方、ロナルド・レーガン大統領になります。

〔1985年、寒波のため議事堂内で行われたロナルド・レーガン2期目の就任式〕


初めて行われた就任式:アメリカ初代大統領ジョージ・ワシントン

大統領就任式の歴史的な背景



大統領就任式は、アメリカの歴史においても重要な意味を持ちます。


初めて行われた就任式は、1789年にジョージ・ワシントンアメリカ初代大統領として就任した際のもので、以来、アメリカの大統領制度の象徴的な儀式となっています。


そして、歴史的にアメリカ合衆国の大統領就任式は何度も大きな転換点を迎えてきました。



例えば、1961年のジョン・F・ケネディ大統領の就任式では、

「Ask not what your country can do for you – ask what you can do for your country(国家が自分のために何をしてくれるかではなく、自分が国家のために何をできるかを問うべきだ)」


この有名な演説が世界中で注目を浴びました。

〔ジョン・F・ケネディ〕


大統領就任式の影響

〔1945年、戦中のためホワイトハウス前で行われたフランクリン・ルーズベルトの4期目の就任式〕



大統領就任式は、単なる儀式ではなく、新しい政権のスタートを象徴し、アメリカ国内外に大きな影響を与える瞬間です。

新しい大統領が就任することで、政策の転換が期待され、国内外の課題に対する新たな方針が示されます。


そして経済や外交だけでなく、近年では環境問題を含むさまざまな分野で新しいアプローチが採られることも注目されているのです。

この就任式の日は、政治的な意味を超えて、アメリカ国民にとっても新たなスタートを切る象徴的な節目として位置づけられています。



最後に

〔1961年のジョン・F・ケネディの就任式〕



1月20日、アメリカ合衆国の大統領就任式は、政治的なイベントにとどまらず、アメリカの民主主義の象徴として世界中の人々が注目する日となっています。



そして新大統領の誓いは、アメリカの未来を築くためのスタートラインとして意味深いものとなっており、この日を迎えるたびに、アメリカとその国民の力強い意志と希望を感じることができるのです。



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