スポンサーリンク

【人体の雑学①】腸と口のフローラがカギ!100兆個の腸内細菌&500種の口内細菌の役割

【人体の『雑学』】

人体の細菌、微生物、ウイルス

腸内フローラ(腸内細菌叢 ちょうないさいきんそう)



腸内フローラとは、腸内に存在する様々な微生物の集合体を指します。主に細菌から成り立っているのですが、実は体にとって重要な役割をしています。



その細菌が人間の腸内には約100兆個以上〔人間の細胞約60兆個を上回る膨大な数〕存在するのですが、免疫機能の調整消化や栄養の吸収代謝機能〔体内でエネルギーを生み出す生命維持のプロセス〕など心身の健康に影響を与えているのです。



バランスの取れた腸内フローラは、有害な細菌の繁殖を抑える働きがあり、善玉菌〔腸内で健康をサポートする良い微生物〕が優勢となることで維持することができるのですが、食事が不摂生であったり病気などで使用する抗生物質〔細菌や微生物の成長を抑制または殺す薬〕などの投与があった場合、腸内にも影響を与え、不均衡が生じてしまい健康問題が発生する可能性があるのです。


腸内環境を整える善玉菌の味方!


そんな時に活躍してくれるのが、「プレバイオティクス」や「プロバイオティクス」だったりするのですが、これらを摂取することで、腸内フローラをサポートすることができ、腸内の善玉菌を増やしてバランスを整える役割をしてくれます。

  • プレバイオティクス:善玉菌のエサとなる成分(オリゴ糖や食物繊維など)
  • プロバイオティクス:腸に良い働きをする生きた善玉菌(乳酸菌やビフィズス菌など)




腸内フローラの健康な状態は、全身の健康と密接に関連しているため、食事や生活習慣の改善がとても大切です!



口腔内フローラ(口腔内細菌叢)と『バイオフィルム』


口腔内フローラは、口腔内に存在する多様な微生物が形成する集合体のことになります。口腔内には約500種の細菌が生息し、これらは歯の表面歯肉粘膜などの様々な部位に分布しています。




そして、この微生物たちは、共生関係〔機能的に補いながら〕を築きながら口腔内の健康を維持してくれているです。


しかし残念ながら、口腔内フローラにもやはり虫歯や歯周病の原因となる悪玉菌〔通常、体内で健康リスクを引き起こす微生物〕が存在しております。




代表的なのは歯垢(プラーク)歯石などのバイオフィルムを形成する「ミュータンスレンサ球菌」や、歯周病に関係する「ポルフィロモナス・ジンジバリス菌」などです…


【バイオフィルム】とは…?


歯のバイオフィルムは、微生物が歯の表面に形成する透明な膜状になります。菌膜(きんまく)とも呼ばれ細菌が粘着物質を分泌し歯の表面に付着して膜を形成します。


この薄い膜は歯垢の始まりであり、時間とともに硬くなって歯石になるのです。そのため歯垢も歯石もバイオフィルムの一種といわれます。


日常の歯磨きなどを怠ると、バイオフィルムは歯にくっついたまま残り虫歯や歯周病の原因となっていくので注意が必要です!

『ミュータンスレンサ球菌』



ミュータンスレンサ球菌は、糖分を利用して乳酸を生成するのですが、この乳酸が歯のエナメル質脱灰(だっかい)〔酸によってエナメル質中のミネラルを溶かす現象〕させ、虫歯の原因をつくっていきます。



『ポルフィロモナス・ジンジバリス菌』



そして、ポルフィロモナス・ジンジバリス菌は、歯周病〔歯肉炎や歯周炎など〕の発症に関係していることで知られており、歯垢中で歯茎や歯周ポケットなどに感染して炎症反応を引き起こし、慢性的な歯周病を引き起こすとされています。



その歯周病の進行が全身の炎症反応をも引き起こし、心血管疾患糖尿病などと関連してくる可能性があるともいわれているのです。


このように、口腔内フローラは全身の健康にも影響を与えることが研究から分かっているのですが、口腔内には善玉菌などの微生物も存在しているため、それらがバランスを保ち、歯周病の発症を防ぐ役割をしてくれているのも確かです。


そのため、口腔内フローラのバランスを保つために、適切な歯みがきやフロス、検診などはもちろん大切ですが、腸内と同じようにバランスの良い食事プロバイオティクス〔ヨーグルトや発酵食品〕などで善玉菌を増やし、口腔内をサポートすることも健康を保つひとつの方法かもしれません!


人気ブログランキングブログランキング・にほんブログ村へ