上野動物園のパンダ

「上野動物園といえばパンダ!」
そう思う人は多いのではないでしょうか…?
けれども、
・いつからパンダは日本にいるの?
・パンダを中国から借りるのにお金はいくらかかっている?
・なぜ中国はパンダを貸すの?
…と聞かれると、意外と知らないことが多いかもしれません。
今回は、そんな疑問をまとめて、楽しく・分かりやすく解説していきます!
パンダはいつ上野動物園に来た?

上野動物園に初めてパンダがやって来たのは、1972年10月。この年は、日本と中国が正式に国交を結んだ 「日中国交正常化」の年でもありました。
日中国交正常化とは?
それまで正式な外交関係がなかった 日本と中華人民共和国(中国) が、1972年に国として正式に付き合うことを決めた出来事です。
第二次世界大戦後、日本は台湾(中華民国)と国交を結んでいたため、中国とは正式な外交関係がありませんでした。
そこで1972年、日本の内閣総理大臣・田中角栄と、中国の首相・周恩来を中心に話し合いが行われ、日本と中国は互いを正式な国として外交関係をスタートさせました。
この日中国交正常化をきっかけに、日本と中国の両国の間で経済交流や文化交流、人の行き来が活発になります。
その記念として中国から贈られたのが、カンカンとランランという2頭のパンダです。
当時の日本ではパンダフィーバーが巻き起こり、「パンダを見るために何時間も並ぶ」という光景が全国ニュースになりました。
つまり、上野のパンダは日中友好のシンボルとして誕生した存在だったんです。
上野動物園は日本で一番古い動物園

現在の上野動物園の正式名称は【恩賜上野動物園】というのですが、1882年(明治15年)に開園した、日本でいちばん古い動物園です。
名前にある「恩賜(おんし)」は、皇室から贈られた、という意味があります。
1924年(大正13年)に上野動物園は天皇陛下から東京市へ贈られたことで、その記念としてこの名前になりました。
上野動物園のパンダは「借りている」って本当?

〔中国 成都パンダ繁育研究基地のパンダ〕
現在、上野動物園で飼育されている(されていた)パンダは、すべて中国からの貸与(レンタル)という形になります。
ポイントはここ👇
- パンダの所有権は中国である。
- 日本で生まれた赤ちゃんパンダも中国のものである。
- 一定期間が来ると、中国へ返還される。
「日本生まれなのに帰っちゃうの?」と驚く人も多いのですが、これは最初から決められている国際的な取り決めなんです。
パンダの借用料はいくらかかる?

ここでよく話題になるのがお金の話です。
一般的に知られているのは、パンダ1ペアにつき、年間およそ100万ドル前後(日本円で現在だと約1億5000万円前後)という水準。※契約は通常10年単位のようです。
このお金は、
- 野生パンダの保護活動
- 研究・繁殖プロジェクト
などに使われるとされています。
つまり、ジャイアントパンダの保全や研究に充てられる協力金という位置づけとされているようです。
近年の上野動物園パンダの動き

それでは、近年のパンダをめぐる動きをわかりやすく整理してみましょう!
- 2011年: リーリー&シンシン来日
- 2017年: シャンシャン誕生(大人気に)
- 2021年: 双子のシャオシャオ&レイレイ誕生
- 2023年: シャンシャンが中国へ返還
- 2024年: リーリー&シンシンが中国へ返還
- 2026年: シャオシャオ&レイレイも中国へ返還予定
このように、パンダの滞在は永遠ではなく期間限定です。
「またいつか会えるかも?」そう思わせてくれるのも、パンダの不思議な魅力かもしれませんが…
なぜ中国はパンダを貸すの?「パンダ外交」とは

〔中国政府からアメリカ政府に贈られたリンリンとシンシン(1983年3月18日撮影)〕
中国がパンダを海外に貸し出す背景には、「パンダ外交」と呼ばれる考え方があります。
これは簡単に言うと、パンダを通じて国と国の友好関係を深めるというものです。
日本の場合も、
- 国交正常化
- 文化交流
- 研究協力
といった流れの中で、パンダは特別な役割を果たしてきたのです。
かわいい見た目の裏には、実は国際交流の歴史が詰まっていたんですね。
さてさて、この先何も知らないパンダちゃんたちの運命はどうなることやら…。

〔シャンシャン〕

























