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【宇宙の面白い雑学③】1986年1月、ハレー彗星が地球に最接近!

【『宇宙』の面白い雑学 】

1月にあった出来事

ハレー彗星が地球に接近!

〔ハレー彗星と天の川銀河〕



空を駆け抜ける宇宙の旅人、ハレー彗星。1986年1月、この有名な彗星が地球に再び接近し、世界中の人々を魅了しました。



この約76年周期(75.32年周期)で地球を訪れるハレー彗星は、天文学者だけでなく一般の観測者たちにも愛されています。



その理由は単純です。見られるチャンスが訪れるのは一生に一度か、せいぜい二度だからなのです…



ハレー彗星ってどんな彗星?

〔1910年5月29日に撮影されたハレー彗星〕



ハレー彗星は、太陽系の中でも特に知られた周期彗星です。


彗星の名前は、18世紀の天文学者エドモンド・ハレーにちなんでいるのですが、彼がこの彗星が約76年ごとに地球を訪れることを突き止めました。

〔エドモンド・ハレー〕



最古の記録は紀元前240年にさかのぼると言われており、ハレー彗星は歴史の中でも多くの文明にその姿を見せてきたのです。

彗星(すいせい)とは?

〔コホーテク彗星〕


彗星とは、氷や岩石、塵(ちり)でできた天体で、太陽の周りを楕円軌道で回っています。

〔彗星から出る尾の方向とその変化を描いた画像〕

太陽に近づくと氷が蒸発してガスや塵が放出され、美しい尾(コマ)が形成されるのが特徴です。彗星は「宇宙の旅人」とも呼ばれています。


1986年のハレー彗星接近はなぜ特別だった?

〔エドモンド・ハレー、ベガ1号、ベガ2号、ジオット、すいせいが描かれた小型シート〕




1986年の接近は、天文学の歴史において記念すべき大きな出来事でした。



なぜなら、この時代にはすでに宇宙探査技術が大きく進歩しており、史上初めて宇宙探査機が彗星を間近で調査する試みが行われたからです。


特に注目されたのが、欧州宇宙機関(ESA)の探査機「ジオット」です。



ジオットはハレー彗星の核(中心部分)に接近し、その詳細な画像を撮影することに成功しました。この探査により、ハレー彗星の核がピーナッツのような形をしており、黒い氷とダスト(塵)で構成されていることが判明しました。



また、太陽の熱によって蒸発するガスや塵の尾(コマ)がどのように形成されるかについても、貴重なデータが得られたのです。


日本の宇宙探査機「すいせい」



さらに、この探査では日本も重要な役割を果たします。



日本初の宇宙探査機「さきがけ」に続き、1986年には日本の2機目の宇宙探査機「すいせい」がハレー彗星の調査に挑みました。

〔すいせい〕



「すいせい」は特に彗星の周囲に広がるガスやダストの挙動を観測するために設計され、紫外線を用いた観測を通じて、彗星の尾やその環境に関する新しい知見を提供しました。




これらの探査は、ハレー彗星だけでなく、彗星そのものが太陽系の成り立ちや進化を知るための鍵であることを改めて示した、科学的に非常に意義深い出来事でした。



しかし、肉眼での観測は少し難しかった…



1986年のハレー彗星接近に対する期待は非常に大きく、多くの人々が観測会やイベントに足を運びました。

ただし、このときのハレー彗星は地球からやや離れた位置を通過したため、肉眼での観測は少し難しい状況でした。


それにもかかわらず、天文台や専門家たちが行った観測によって、その美しい姿が世界中に広く共有され、多くの人々がその神秘的な存在に感動しました。 



ハレー彗星の次の訪問はいつ?




ハレー彗星は、次に2061年7月に地球を訪れる予定です。



その時、今の私たちはどうしているでしょうか…?あまりに先の事なのでなんとも言えませんが…



未来の技術を活用して、より詳細で壮大な観測が行われることは間違いないでしょう。



この彗星の周期が、私たちに宇宙の壮大さと時間の流れを教えてくれる特別な存在であることは変わりありません。



最後に

〔1835年のハレー彗星接近を描いた水彩画〕



ハレー彗星は、天体を超え、人類の歴史や未来をつなぐ特別な存在です。

〔1066年、バイユーのタペストリーに描かれたハレー彗星〕



1986年に多くの人々の心を震わせたように、次回の接近もきっと新しい世代に感動を届けてくれることでしょう。


そのときは、ぜひ夜空を見上げてみてくださいね。宇宙からの訪問者が、きっとあなたの心を未知の世界へと夢見心地に誘ってくれます!



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