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【 世界のゾッとする出来事 ⑮】横井庄一さん奇跡の発見:続けた孤独な28年(1972年)

【 世界のゾッとする出来事 】

1月にあった出来事 1972年1月24日

横井庄一さんが語る「恥ずかしながら生きながらえて…」




1972年1月24日、太平洋のグアム島で、ある一人の日本人が発見されました。



その名は横井庄一さん。



横井さんは太平洋戦争が終結したことを知らないまま、28年間もの間、ジャングルに潜伏して生き抜いていたのです。



この驚くべき事実は、当時の日本社会に衝撃を与え、多くの人々の記憶に深く刻まれました。


横井庄一さんとは?


横井庄一さんは、1915年に愛知県で生まれました。太平洋戦争中に日本陸軍に所属し、1944年にグアム島へ派遣されます。


しかし、1944年の夏にグアム島はアメリカ軍に占領され、日本軍は壊滅的な敗北を喫し、その後、横井さんは戦争が終結したことを知らず、捕虜になることを恐れてジャングルでの生活を選びました。

ジャングルでの28年間

〔観光用に再現された穴居「Yokoi’s Cave(横井ケイブ)」〕



戦争が終わった後も、横井さんは人目を避けながら生き延びました。



竹を使って地中に住居を作り、現地の植物や動物を食料とする自給自足の生活を続けます。その生活は極めて過酷であり、現代の私たちが想像することさえ難しいものです。


周囲の人々と接触を避け続けた理由の一つは、捕虜になることを恥と考える日本兵の文化的背景にありました。



当時の教育や軍事訓練では、捕虜となることを非常に恥ずべきこととされていたため、横井さんは発見されることを極端に恐れていました。


発見の経緯


横井さんが発見されたのは、地元の漁師たちが偶然見かけたことがきっかけでした。



1972年1月24日、ジャングル内で罠を仕掛けているところを目撃され、通報を受けた地元警察が対応にあたりました。



保護された際、横井さんは28年間の孤独な生活を終えることへの安堵と、戦争がすでに終わっていたことを知らなかった驚きから、深い感情を抑えきれず涙を流したといわれます。



そして、日本に戻った際には、多くの報道陣や国民が横田さんを出迎えました。


横井さんの帰国時の言葉である「恥ずかしながら生きながらえて帰ってまいりました。」という一言は、当時の日本で流行語となり、28年間の孤独なサバイバル生活を象徴するものとして記憶されています。



横井庄一さんのその後


横井庄一さんは帰国後、講演活動や書籍の執筆を通じて、自身の体験を広く伝えました。


その語りは、戦争がもたらした悲劇や人間の生命力の強さについて、多くの人々に深い感銘を与えます。


2002年に86歳で生涯を閉じましたが、その人生は戦争の影響を乗り越えた生き様として、多くの教訓を後世に残し、その体験は戦争の悲惨さや、平和を守る重要性を私たちに強く訴えかけています。



その言葉と行動は、今なお平和を希求する象徴として人々の心に刻まれています。


横井庄一さんが残した教訓

〔グアム戦い当時、アメリカ海兵隊に投降した日本兵〕



横井庄一さんが見つかったことは、日本にとって戦争の記憶を再確認する契機となりました。



同時に、戦争が個人に与える影響の大きさと、どれだけの時間が経っても癒えない傷跡を浮き彫りにし、「生きること」の重みと、人間の強さを考えさせるものでした。

〔グアムの戦い当時負傷して輸血されるアメリカ軍海兵隊員〕



横井庄一さんの人生は、平和の尊さを改めて認識するきっかけとなり、多くの人々にとって大切な学びを与えています。



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