うんちコーヒー、うんちエネルギー、古代のトイレ事情
『うんこ』のおもしろい雑学
【カンガルーの赤ちゃんは袋でうんち】
カンガルーの赤ちゃんは母親のお腹にある袋の中で母乳を飲み、そのままうんちも袋の中でしてしまいます。そして母親はそのうんちを食べて袋の中を奇麗にします。
近年になり、カンガルーの赤ちゃんのうんちは牛のゲップからでるメタン〔牛の胃にいる微生物は食物を分解する際にメタンガスを生成する〕を防ぐ効果があることもわかってきたようです。
メタンガスはなぜ地球によくない…?
メタンガスは地球の大気にある温室効果ガスの1つです。温室効果ガスは太陽からの熱を地球の大気に閉じ込め、地球を温かく保つ役割があります。しかしメタンガスが多すぎるとその効果が強すぎて地球が熱くなりすぎてしまいます。そのためメタンガスの量を減らすことも大切なのです。
【ジャコウネコのうんちコーヒー】
ジャコウネコのうんちからとったコーヒーを『コピ・ルアク』といい、インドネシアの島などで作られています。
ジャコウネコはコーヒーの実を食べ、その中の種を消化せずに排泄します。その後、その排泄物から種を回収し、洗浄・乾燥してコーヒー豆として使用します。
(コピ・ルアク)
ジャコウネコの消化器官がコーヒーの実を通過する間に、酵素の働きによって豆の風味が変化し、特有の味や香りが生まれると言われています。
このジャコウネココーヒーは希少で高価なのですが、一部のコーヒー愛好家にとっては贅沢な一品として好まれています。
【古代ローマの公衆トイレ】
古代ローマ(紀元後4世紀)にはすでに大便専用の公衆トイレがあったとされ、下水も流れていたのではないかと言われています。〔小便は再利用もされていた〕
都市や町、公衆浴場(テルマエ)の近くなどの公共の場所に多く設置され、複数の人が同時に使用することができ社交場的な役割があったとされています。
【古代ギリシアのトイレ事情】
古代ギリシア(紀元前5~4世紀)では、一般的にトイレというものは存在しなく、古代ギリシアの民衆はちょっとした路地裏に入ったところで排出をしていたといわれています。
そのため疫病 (伝染病) が蔓延したとも…
【恐竜のウンコ化石】
化石採掘の際には、恐竜のウンコ〔糞石(ふんせき)〕が見つかることがあります。
これらの化石からは、恐竜の食性や消化器系に関する貴重な情報を得ることができます。また、稀に消化されなかった植物の繊維や種子なども発見されることがあります。
【ウンコのエネルギー利用】
一部の地域(ウガンダなどの首都)で、うんちからバイオガスを生産〔バイオガスとは、有機物(例:ウンコや堆肥)が微生物によって分解される際に生成されるガス〕し、エネルギー源として利用する取り組みが行われています。
そして家畜のうんちや人間の下水処理施設からのうんちを利用して発電することが可能とされています。
【象のうんちから紙】
象のうんちは、繊維質で水分が多く堆肥として非常に有用です。
特にアジアでは、象のうんちを収集して農業に利用することが一般的です。また、象のうんちからは非常に高品質の紙が作られることもあります。
【ペットのうんちのDNA検査】
ペットのうんちからDNA検査を行うことができるサービスがあります。それにより、ペットの健康状態や消化器系の問題を把握することができます。
そして近年ではこのうんちのDNA検査を利用し、イタリアやフランスなどの一部地域では愛犬のDNA登録が義務付けられ、放置さられた犬のふんをDNA検査して取り締まり(罰金)を強化しているそうです…
【江戸時代のうんこ美容法】
江戸時代の女性は、美容(美白)としてウグイスのうんちを顔に塗ったり、洗顔として使用していたという記録があります。
そして現代でもアメリカなどでウグイスうんち流の美容法が流行っているという噂です。
【コアラの赤ちゃんはうんちで栄養】
コアラの赤ちゃんは母親のうんちを食べて成長します。
コアラが食べるユーカリの葉は他の動物では消化できないほど成分の強い葉っぱなのですが〔コアラはユーカリの葉を消化できる酵素をもつ〕赤ちゃんではまだ消化ができないので、離乳食として母のうんちを食べて栄養を摂取しているそうです。
【ウォンバットは四角いうんち】
ウォンバットは四角いうんちをします。
体内でうんちを圧縮する特殊能力をもつウォンバットはうんちをマーキングやテリトリーの境界を示すために使用するのですが、そのうんちが転がらないように四角い形状のうんちをするんだそうです。
【犬はうんちをするとき南北を向く】
ワンちゃんがうんちをする際、体を南北に合わせる傾向があるという説〔イグノーベル賞受賞〕があります。
この検証はリードを付けずに野外によるものだったということなのですが、地磁気を感知して、うんちのする場所の方向を決めているという話なのです。
しかし科学的な証拠はまだないと言われています…