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【宇宙の面白い雑学②】月にも「地震」がある⁉地球の「地震」と「月震」の違い

【『宇宙』の面白い雑学 】

ムーン・クエイク「月震」



地震といえば、地球特有の自然現象だと考えがちですよね。しかし、実は月にも「地震」が存在するのをご存じですか?



ムーン・クエイク(Moonquake)」と呼ばれるこの現象は、地球の地震とはいくつか異なる特徴を持っています。



今回は、このムーン・クエイクの仕組みやその発生理由、さらに地球の地震との違いについて解説していきます!


「ムーン・クエイク」って何?



ムーン・クエイクとは、その名の通り「月震」のことです。


地球の地震は主にプレートテクトニクス、つまり地殻を構成するプレートの動きによって引き起こされますが、月は地球とは異なる地質構造を持っているため、揺れの原因も異なります。

1969年から1972年にかけて行われたアポロ計画では、月面に地震計が設置され、その観測によりNASAの科学者たちは月が実際に揺れていることを確認しました。


これらのデータは、月の内部構造を解明するための重要な手がかりとなっています。



ムーン・クエイク「月震」の種類と発生原因



月で発生する地震は、主に以下の4種類に分類されます。


(1) 深発月震


月の深さ約700~1,200kmの内部で発生します。



地球と月の間に働く潮汐力〔重力の引っ張り合い〕が主な原因とされています。このタイプのムーン・クエイクは周期的に起きるのが特徴です。


(2) 浅発月震


月の表面に近い部分で発生する地震です。



これが最もエネルギーが大きく、強い揺れを伴います。地震計による記録では、マグニチュード5に相当する揺れが発生したこともあります。



この揺れは、月の内部が冷却され収縮する際に発生する断層活動が原因と考えられています。



(3) 熱月震


月の表面が太陽光によって加熱されたり、夜間に冷却されたりする際に、温度変化で膨張や収縮が起こり発生します。


これらの揺れは比較的小規模ですが、定期的に発生します。


(4) 隕石衝突月震


月面に小惑星や隕石が衝突することで発生する地震です。



このタイプはその発生原因が明確で、衝突の規模に応じて揺れも異なります。



地球の「地震」と「月震」の違い



ムーン・クエイクと地球の地震は、似ているようで大きく異なります。



最大の違いは「揺れの持続時間」です。


地球の地震は、揺れが数秒から数分程度で収束することがほとんどですが、月の場合、一度揺れが始まると数十分から数時間も続くことがあります。



この理由は、月には大気や水がほとんど存在せず、衝撃を吸収・減衰させるものがないためです。結果的に、振動が長時間持続するのです。


また、月は地球よりも内部が冷たく、地殻が硬いため、揺れが伝わりやすいとされています。



なぜ、ムーン・クエイクの研究がされている…?



ムーン・クエイクの研究は、月の内部構造や地質活動を解明する上で欠かせないものです。


例えば、アポロ計画で収集されたデータから、月の核が部分的に液体であることや、地殻の厚さが地域によって異なることが明らかになりました。


こうした発見は、月がどのように形成され、現在もどのように変化しているのかを理解する重要な手がかりとなっています。


さらに、月震に関するデータは、地球以外の天体での地震活動を探る貴重なヒントにもなります。


最後に



地球の隣にある月もまた、実は地球の地震のように揺れていると聞くと不思議な感じがしませんか?



月はただの静かな衛星ではなく、まだまだ多くの謎を秘めている「動的な天体」です。



ムーン・クエイクの仕組みを解き明かすことは、将来の月探査や基地建設にも大きな影響を与えることになるのかもしれませんね!




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