100年で見る日本の「物価推移」と「サラリーマン初任給」─生活費と購買力の変化【年表付き】

【 生活の雑学 】

100年の「お給料と物価」を比べてみよう!




「昔のサラリーマンの初任給っていくらだったの?」


「給料は今と昔を比べてどのくらい違うの?」


そんな疑問、誰でも一度は気になりますよね。


日本ではこの100年間、初任給も物価も大きく変化してきました。




今回は、大正時代~令和までのサラリーマン初任給と物価の推移を、わかりやすく年表とともに見ていきます!




そもそも「初任給」と「物価」ってどう関係あるの?


お給料の金額が上がっても、モノの値段(物価)が同じように上がっていたら、実際の暮らしやすさは変わらないですよね。

ここで大切なのが次の2つの視点です。


  • 名目賃金 ⇒ 実際にもらうお金の金額

  • 実質賃金 ⇒ 物価の変動も考えた “暮らしの豊かさ” を示す数字



つまり、「給料が増えた=豊かになった」とは限らないということ。




初任給の数字を見るときは、物価とセットで比べることが大事なんです。





100年前から今までの初任給の流れ(ざっくり年表)

時代平均的な初任給(月額・大学卒)主な物価・特徴
大正末期(1920年代)約50〜60円米1升=約50銭。給料で100升買える時代
昭和初期〜戦中約70〜90円物価変動大。戦時統制の影響あり
昭和30年代(1950〜60年頃)約3万円戦後復興期。家電ブームの始まり
昭和50年代(1970〜80年頃)約7〜11万円高度経済成長で給料も物価も上昇
平成初期(1990年代)約17万円バブル期。実質的な豊かさピーク期
令和(2020年代)約20〜22万円物価上昇が再び話題に。生活コスト増加傾向

※参考:総務省統計局・日本経済新聞・各種企業データ



時代に見る生活の姿:大正時代~令和時代

🏮 大正時代(約100年前)





当時の大学卒サラリーマンの初任給は約50円




米1升(約1.5kg)が0.5円(約50銭)ほどなので、月給で100升分の米が買える計算です。




家賃も数円〜十数円。生活費としては十分な金額だったと言えます。





🚅高度経済成長期(1960〜1980年代)



カラーテレビ・洗濯機・冷蔵庫が「三種の神器(さんしゅのじんぎと呼ばれた時代。




※天皇に伝わる三種の神器になぞらえた呼称。

日本の三種の神器とは?日本の皇位継承において重要とされる三つの宝物




初任給は3万円 → 10万円台にぐんぐん上昇。



ただし、同時に物価も急上昇




「給料が上がる=生活も豊かになる」と感じられた、まさに “夢のある時代” でした。





💼 平成〜令和(1990年代〜現在)



平成に入ると、初任給の伸びが鈍化



バブル崩壊後は横ばいが続き、今でも20万円前後が平均水準です。


しかし、最近では食品・光熱費・家賃などがじわじわ上昇。




物価上昇に賃金が追いつかないという声も多くなっています。





📊 「実質賃金」で見るとわかる “本当の暮らし” とは?




たとえば、1980年の初任給が11万円、今が20万円。



数字だけ見れば約2倍ですが、物価や税金を考慮すると「生活の豊かさ」は必ずしも倍にはなっていません。


ここでポイントは、給料よりも「買える量」や「残るお金」を意識すること。




昔よりモノが増え、便利になった一方で、支出も多様化しています。



つまり「豊かさ」は、金額よりも生活全体のバランスで決まる時代になっているんですね。





100年の変化から見える3つのポイント!



  1. 給料は上がったけど、物価も上がった!


     → 数字だけでは比較できない。暮らしのコストを一緒に見ることが大切



  2. “右肩上がりの時代” は終わった


     → 成長期のように一気に給料が増える時代ではなく長期視点が必要に。



  3. 豊かさ=給料の額だけではない


     → 家賃教育費保険など、支出の構造が変わり、可処分所得〔税金や社会保険料を引いたあと、自由に使えるお金〕がカギに。





🧭 これからは “暮らしの工夫” が必要とされる時代




100年前は “給料=生活の全て” だった時代。



でも今は、同じ給料でも人によって豊かさが違う時代です。



  • 節約術やポイントの活用


  • 副業やスキルアップ


  • 投資や貯蓄の考え方


などなど、お金をどう使うか・どう増やすかの知識が暮らしを左右しています。





まとめ:数字の裏にある“暮らしの物語”



100年のデータを振り返ると、日本の経済は波のように上下しながら進んできました。


初任給も、かつての「50円」から今では「20万円」ほどにまで増えています。


しかし、数字だけを見ると大きく成長したように見えますが、その背景では「物価」や「生活費」、そして「社会の仕組み」も大きく変わってきました


これからの時代は “給料がいくらか” よりも、そのお金でどんな暮らしを築けるのかを考えることが大切なのかもしれません。




自分にとっての「豊かさ」とは何なのか…?



そんなことを見つめながら生活していければいいですね!


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